POM

ある朝の出来事
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《ヴーッヴーッヴーッ》
普段鳴らない携帯が珍しく鳴ったので
自分は飛び上がる様に起きました
恐る恐る画面を確認すると
音 声 着 信
の四文字が点滅していました
「あ、ぁ…」
どうしよう!!まさか電話で来るなんて!!
でも出なきゃ、いや、でも…!
《ヴーッヴーッヴーッ》
携帯を握ってはいるもののどうしても通話ボタンに指が届きません
そんな自分を責めたてるかの様になり続けるバイブ音
「ぅ…」
そりゃ涙目にもなりますよ
でも、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ…!
「は、は、はい…!」
やっと通話ボタンを押して絞り出した声
我ながらうざいどもりに死にたくなりました
「あ、あの…!」
《ツーッツーッツーッ》
「…ぅ、」
涙目ではなく涙垂れ流しになりました
これは相手が電話を切ったということです
自分が中々出ずに相手の機嫌を損ねてしまったのです
あぁ…だから電話は嫌だったのに…
てか、あ、生活費が、
せっかくの仕事だったのに…!
「…なんで人間に産まれたんだろ自分…」
なんて現実逃避の始まりです
自分は本当に人間とコミュニケーションをとるのが苦手なんです
そう極度のコミュ障なんです…
《ヴーッヴーッヴーッ》
「うわっ!!あ、電話!また…!出なきゃ、出なきゃ…」
突然また鳴りだす携帯
今この世界でこの携帯に用があるのはあの人しかいない…!
自分は大きく深呼吸をして
通話ボタンを押しました
「も、もs…」
《ちょっと!!早く動物園に来なさいよ!!とっくに開園時間過ぎてんのよ!!もう時間ないから面接とかなしね!!動きやすい格好ならなんでもいいから!!プツッ…ツーッツーッツーッ》
「…あれ?」
今、自分もしか言ってないのに…
なんか、今日面接の予定だったのに面接なくなった…?
「す、すごい!今の人が上司なら自分何も喋らなくても平気なんじゃ!?やった!動物もいるし、人間と絡む必要も…なにより面接ないなんて嬉しすぎる!!過呼吸にならなくてすむ!それに…!」
そこでふと視界に入ってきたのは14という数字…
自分はそーっとその数字、いや時計をみました
なんともうお昼の2時じゃあありませんか
「うわっやばい!折角見つけた最高の職場を手放す訳にはいかない!」
自分は適当に服を着て財布だけ持って家を出ました

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