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俺様史上最大のカッコつけ

寂しく悲しい人だと知らなかった

嘘偽りじゃなく、真実だと。

あの行動、言葉の全てが彼の個性だと信じていた私がバカなのですか?









さよならまで3プッシュ









「リタっち〜。クレープばっか作らないでよ〜」
「うっさいわね!私が食べたいの!」
「おっさんが甘いの苦手なの知ってるでしょ?もしや嫌がらせ?!」
「あー!もう、ウザすぎ!」

リタがいつもの如く眉を吊り上げて、何処か跳躍感のあるポーズで巻物を構えたのを見てレイヴンは流石にマズイ!と思い逃げようとしたが時既に遅し。

「いっぺん、死んでこい!」

リタの叫び声と同時に見事魔術が炸裂。

レイヴンはその場に倒れた。

「リタっち〜!痛いって〜!!!!」
「あそ。手加減はしたんだけどね〜」
「…………………」
「ど、どしたの?もしかして、やりすぎた?」










「いっぺん、死んでこい!」

リタのこの言葉がレイヴンには一番効いた。

嘘偽りの心臓

嘘偽りの命

嘘偽りの人生









自分で死にはいけず、だが生きる為には背いてはいけない影がある。

それを、みんなは知らない。

いや、ばらさない為に大袈裟な言動をしているのだが。

生死の線を越えて、死に行ったのに動く体。

約束された命。

その重みなんて話す気なんてサラサラない。



心は死んで体は動く

体は死んで心は動く

どちらがよいのだろう。




そんなの普通なら命あるのに、心まで望むな。

と言われるがある一人の人間とだけ約束された命なんていらないのだと。







大切な仲間の為に使われる命が良かった。

欲を言っていいなら赦されるなら僕は………


















「おっさん!おっさん!」
「無事かい?リタっち?」
「な、なんで私なんか庇ったのよ!!!」
「おっさん強いよ?これくらいじゃ死なないって」
「そんな訳ないじゃない!待ってて!すぐにエステルに…………!!」
「要らないって」









だって、叶ったんだもの。

大切な仲間に使う命。









やっと俺様はなれるのよ?









体は死んで心は動くモノに。










これが俺様の望んだもの。

俺様史上最大のカッコつけ。










End














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