1/1ﾍﾟｰｼﾞ目 「弥子って好きな人っているの？」 「な、なに？叶絵……。いきなり……」 「ちょっとした興味よ」 「いることにはいるよ」 「………それって、あの笹塚さん？」 「えっ？！なんで、知ってるの？！！」 「え。本当なの？」 「………え？」 一瞬、私の質問に別の質問で返された意味が分からなかった。 だけど………。 『相手、大人でしょ？無駄な望みはやめた方がいいよ』 親友の内心が私に届いた気さえもして。 あれもあれでショック、だった。 そうして今。 世界は貴方のいない歴史と時間を刻んでる。 まるで、何もなかったかのように。 私は今日も昨日も明日も貴方を想うと後悔に押し潰されて涙が止まらないのに。 貴方に届かない上に、誰かを困らせるのに。 止まらない、止められない涙を流してる。 こうして、今日を私は生きている。 後悔しないように、今をしっかり生きなさい。 でも、それでも。 どうしても叶わない物があっているんだ。 それを考えれば、私がどれだけ貧弱でちっぽけかよく分かる。 せめて…………。 この空腹が一瞬でも埋まるくらい、埋められるくらい。 貴方を味わって食べておけば良かった。 そんな後悔…………。 「弥子ちゃん、クッキー食う？」 「もちろんです！やー！美味しいっ！！」 「コラ。なんで俺の手まで食ってんの。自分の手に受けとって食べな」 「だって、笹塚さん。美味しいんですもん」 「あー、そう………」 もっと、もっと。 貴方で空腹を埋めたかった。 優しさ、小さな体の温もり、煙………… 貴方で満腹になりたかったよ。 そんな私だから。 今は空腹を歌う。 I am singing hungry. （もっと、もっと貴方を味わいたかった）（だけど、それでもこの空腹は止められないと今更気付く私）（なんて浅墓なんだろう………） END --------------------- あとがき これは突発ネタですね; 今までにない感じの作品で私的には気に入ってるのですが如何でしたか？ 時間がむちゃくちゃ飛び飛びで分かりにくかったかもしれませんね; ご閲覧ありがとうございましたっ！ [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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